干し網 / 簀(す)

「三浦の人びと展」のポートレイト作品は、漁家や魚屋で使用されている干し網に収めて展示しています。これは魚の干物を作るときに用いられる道具であり、三崎などの魚屋の店先では、天日干しの干物を作っている光景が日常的に見られます。
この木枠の干し網は「簀」(す)とも呼ばれています。「東海道名所図会」(安政9年/1979年)にある大森・品川の海苔養殖場の図には「海より取りし海苔を磯辺にて汰(タイ:不要なものを流れ落とすこと) 、塵をより、包丁にてよく敲き、それより簀(す)へ薄く漉き、流し干乾かすなり」と記載されています。「簀」はすだれなど竹ひごなどを編んで作られたものであり、以前は簀が用いられた漁具の呼び名が現在も使用されているようです。
この木枠の額に鼻を近づけてみてください。少し磯の香りがするかもしれません。港町の空気とともに作品をご鑑賞ください。
「三浦の人びと展」で使用している全ての「干し網/ 簀」は三崎の湘南しらす直売所「君栄丸」様にご提供いただきました。

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