特集3: 「ゲストハウスプロジェクトin Misaki」レポート

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昨年、三崎開港祭の開催に合わせて、1日限定のゲストハウスが浜諸磯で特設オープンしました。これは、三崎でゲストハウスの運営準備を進めている菊地未来さんと出口景介さんが企画したもの。参加者にモニターとして宿泊体験をしてもらい、ミサキにあるべきゲストハウスのあり方について考えることが目的です。さて、三浦にはどのようなゲストハウスがあれば良いのでしょうか。菊地さん、出口さんに「ゲストハウスプロジェクトin Misaki」のレポートをしていただきました。
この企画で使用された古民家はレンタルスペース「諸磯ハウス」(http://moroiso-house.jimdo.com/)として運営しながら、ゲストハウス開業に向けて準備を進めています。

>> 特集1:待望される三浦のゲストハウス
>> 特集2:人気ゲストハウスの魅力「鎌倉ゲストハウス」

独特な時間の流れが心身の癒しとなり、スタッフもゲストも気楽に過ごせる宿にしたい

菊地未来

第3回となる三崎開港祭のテーマは「移住・定住」でした。三崎に興味を持った方が三崎ファンになり、頻繁に訪れるようになり、三崎への移住・定住を考えるという、理想論としか思えないようなテーマでしたが、そのテーマだったからこそ「三浦に暮らす体験」=「ゲストハウス」が企画として成立したのだと思います。正直、始めは人が泊まって、周辺とトラブルがあったらどうしよう・・・とか、ゲストハウス側としてどんなおもてなしが出来るかなど、悩んでもしょうがない事を考えていました。だけど、それ以上に「ゲストハウスをやりたい!やってみたい!たくさんの人に来てほしい!」という思いが強かったので、ちょうど同級生から空き家の紹介もあり、もぅやっちゃおう!! ということで三崎開港祭でのゲストハウスプロジェクトを決意しました。
同級生の空き物件を見せてもらってから開催までの苦労もありましたが・・・ゲストハウスプロジェクト当日までの道のりはコラムに掲載しておりますので、ご覧ください。

まぁこんなもんだべ!

なんやかんやで当日は男性6名、女性5名の方が参加してくださいました。三崎が初めて!という方はたった2名でした。これもミサキファンクラブ(MFC)での告知の成果でしょうか、多くのミサキファンにお越し頂きました。しかも集合時間は18時頃としていたのですが、15時過ぎから来られる方も!到着されてからは宿の案内や設備利用の説明をして、全員揃うまでは思いのまま過ごしてもらうようにしました。ある人は浜辺までお散歩に。ある人は本を読みながらまったり。ある人は他のゲストの方とおしゃべりしたり。

全員が揃ってからは夕食づくりです!前日に食彩ネットワークで見つけた湘南オリジナルのトマト「湘南ポモロン」やサラダで食べれる「ナス」にマグロの残渣から作られた肥料で育てた「恵み野菜」の数々。そしてスタッフの祖母からの差し入れ「メロンの漬け物」「ゴーヤの佃煮」「まぐろの刺身」「イカ刺身」「なます」などなど・・・カレーとサラダとスープのつもりが、めちゃくちゃ豪華な夕食になりました。準備ができたらみんなで「いただきます!!」

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食事が終わってからは三浦の空撮動画を上映して、三浦の事について知ってもらい、その後は持ってきたお酒やおつまみを分け合いながら、庭で焚火を囲んで語らいました。

朝は7時に浜辺までお散歩。希望者だけで行くつもりが皆で仲良くお散歩でした。7時に出発予定が7時30分出発というのんびりかげん。まぁこんなもんだべ!

自分自身も次に繫がる手応えを感じた特別な日でした。

天気も良くって空気も澄んでて、シンボリックな諸磯埼灯台の背景に広い海!素晴らしい風景に参加者の皆さんも満足して頂いたようで、写真撮影会が始まりました。今回の体験アンケートでも良かった点として「スタッフや雰囲気の良さ」に並び「風景や周辺環境」が良いという意見が多く見受けられました。スタッフも何度も訪れている場所ですが、日によって、時間によって、季節によって・・・様々な表情を見せてくれる灯台と風景には飽きる事がありません。
せっかくなので皆で記念撮影をして、宿に戻り朝食タイム!朝食には諸磯にある「パンのきたがわ」さんの食パンをご用意しました。天気がよかったので縁側のドアをフルオープンして優雅な休日を演出。日当りの良い縁側はゲストホイホイ的な感じで皆が集まる場所になりました。

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11時頃からは昼食のBBQの準備です!皆で協力して食材を切ったり、火起こしをしたりと皆さん手際も良かったです。準備もBBQも会話も、ここだけに流れる特別な時間も味わいましたが、あっという間にチェックアウトの時間に・・・
やはり1日だけとはいえ、ゲストハウスでの出会いは特別なもので、別れるのが寂しいと感じるものですが、今回の出会いは次に繫がるものとなりました。ある人は11月に三浦海岸に移住することに決まり、ある人は仕事場兼作業場を同じゲストの方に紹介してもらったり、ある人は来月も陶芸や農業体験に来る事になったり。
正直ここまでステキなプロジェクトに出来たのは、参加してくれたゲストが本当に良い方たちで、心から楽しんでくれて、手伝ってくれた中学の頃の同級生スタッフも”おもてなし”の気持ちを持って臨んでくれたからだと思います。

自分自身も次に繫がる手応えを感じた特別な日でした。

実際に参加した方に「また来たい!」「早くゲストハウス初めて下さい」「すごく良い所です!」など口に出して言ってもらえて、期待してもらえることのありがたさを感じています。
また、ゲストハウスで働いていた時の宿内ルールが、自分の中で「これはこうじゃないとダメ!」と固まっていたのが、良い意味で崩れたというか風土に合わせて変化させていこうと実感出来たのも、一つの収穫です。
三崎ゲストハウスは三浦・三崎を好きになってもらう為もありますが、独特な時間の流れが心身の癒しとなり、スタッフもゲストも気楽に過ごせる宿にしたいなと思いました。あとはやっぱり人との出会い!自分にとって「また来たい」という言葉が一番の原動力なんだな〜としみじみ。

今後はゲストハウスとしての営業許可を取る為の申請関係を進めると共に、宿の掃除や補修・改修を進めて行きたいと思います。まだ資金がないので、当面はイベントやワークショップの企画を考え、利用してもらおうと考えています。
まだ知られていない魅力の発掘やコラボで楽しくやっていきたいと思います!

名前はまだ決めていないですが、浜諸磯の建物でのイベント・ワークショップ・コラボ企画、随時受け付けますのでご連絡下さいませ(笑)。

2年半思い描いてきた夢が現実に近づいてきました。
これからも三崎への熱い愛情で走り続けます!!

TEXT:菊地未来


ゲストハウスプロジェクト:報告と分析

出口景介

菊地が当日の様子を熱く語ってくれたと思うので、本イベントでの【ねらい】と【結果】に焦点を絞って述べ、最後に総評としてを僕の考えを述べたいと思います。

また、このレポートとは別に、当日の雰囲気や様子などを気ままに書いた記事も自身のブログにあるので合わせてご覧ください。
→「ゲストハウスプロジェクトの報告」:「出口の入り口ここですよ。」
http://ameblo.jp/deguchikeisuke/entry-12084195930.html

【ねらい】「スタッフの知り合い以外」という条件で募集

今回、「移住・定住・」をテーマに開催した開港祭。ゲストハウスプロジェクトでは「三浦を知って欲しい」ということでスタッフと面識のない方を募集。
結果として、多少面識のある方もいましたが、三浦を知りに来た方、定住を考えてきた方など、三浦に関心を持った方の参加が多く、ねらいは概ね達成できたと思います。

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【ねらい】皆でご飯を作って楽しむ

ゲストハウスで誰かと何かを作るというのはあっても「全員で」作るというのはなかなかないはず。
今回は宿泊体験というイベントなので、イベントらしさを前に出す試み。
料理を一緒に作るというのはアイスブレイクにもなるし一石二鳥。
結果は言わずもがな。皆それぞれにゼミ合宿、キャンプ、宿泊学習などの学校行事を思い出して面白がってました。

【ねらい】空撮動画で三浦の魅力を引き出す。

地元民でもなかなか見れない空撮動画を上映。三浦の魅力を空からも伝えられたと確信したのは、上映後の質問の嵐。アットホームな空間というのもあったのでしょうが、区切るタイミングを失ったのは事実です。
協力して頂いた友人には本当に感謝します。

【ねらい】焚き火で非日常を照らし出す。

今回のイベントではぜひ焚き火をやりたいと思っていました。日中は風が強く懸念していたのだが、夜は凪いだので決行。
焚き火を囲んで語ることなんて日常生活であまりないはず。
消灯時間が過ぎても皆宿に入ろうとしないのは焚き火で興奮したせい?

【ねらい】早めに消灯する。

大失敗。
浜諸磯という地区の夜はとても静かです。御近所に迷惑をかけぬよう早めの消灯を計画していたのですが、予想以上の盛り上がりにつき失敗。
決して騒いでたわけではないのですが、鈴虫の音が聞こえるくらいの静寂の中では焚き火のパチパチという音でも大きいくらい。
今後、営業をしていく中で夜の時間の過ごし方を一番考えなきゃいけないと思います。

【ねらい】散歩して周辺を知る

朝起きて、田舎にいるという感覚を味わいながら浜諸磯というロケーションの素晴らしさを知っていただく試み。
参加者の声から、宿泊地から歩いてすぐに海があり、灯台があるというのは集客アピールにもなるのではないかと感じました。
ちなみに、浜諸磯は夕陽がとても綺麗に見えるポイントでもあります。

【ねらい】非日常という空間をゆったりと味わう

縁側でのんびりしたり、庭のベンチに腰掛けて空を見上げたり。
浜諸磯が作り出している空間を2日間味わっていただいた。
宿泊体験なので、設備が不完全であるにもかかわらず「また来たい」と言っていただけるのはこの宿、並びにその周辺の雰囲気が「非日常を味わう空間」として成立しているからに他ならない。
つまり、「非日常という空間をゆったりと味わえる宿」にするためには、宿だけではなく庭や倉庫など全体の空間づくりを行い「この宿自体が目的地」にすることが今後の課題となるだろう。

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【総評】

僕個人の意見としては、このイベントは大成功でした。
それはバスが一時間に一本しか来ない浜諸磯という場所の新しい可能性を見出したからです。
アクセスが良いとは言い難い場所、近くにお店がない場所であるにもかかわらず「非日常をゆったり味わう空間」として成立させうる環境が整っているのには驚きました。
今後、このゲストハウス予定地をゲストハウスだけで使うのはもったいないと考えています。

泊まれるのは当然、ゆったりするのは当然、○○も当然できる。

この○○に当てはまるアクティビティは何か。これを確立させるのが一つのポイントとなると思います。
都会では味わえない空間、「非日常」という空間を共有できるイベントや体制作り、地域の住民との連携、三浦に注目が集まるような演出など、まだまだ課題は山積みですがこの宿から浜諸磯の、三浦の情報発信ができるようなフラッグシップモデルを作り上げるつもりです。

最後に、今回イベントが成功したのもゲストハウスの仕事を知っている菊地がいて、当日スタッフとして手伝ってくれた渡辺と、二人の同級生がいたからだと思います。また、イベント開催までに多くの方々の支援があり、参加者がいたからこそ成功したのは紛れもない事実です。
(協力してくださった各方面の方々、ありがとうございます。)
この事実をしっかりと受け止め、これからも自分が楽しむために、そして三浦のために、周りを巻き込んで前に進んでいこうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

TEXT:出口景介


出口景介(27)
三浦市出身 農家
先祖代々の土地である三浦が好き。有名役者になって三浦市をアピールしようと企てるも、一人前になるには歳月がかかり過ぎると判断。バイト代わりに家業の農業も手伝い始める。ちょうどその頃、祖母の実家の物件が空き、何か面白いことをしようと画策。同時に、同級生の菊地が三浦市を盛り上げるイベントをしていることを知り、声をかける。菊地の計らいで三崎開港祭実行委員に加わることになり、一緒にゲストハウスプロジェクトを進めることになる。現在は役者業をかじりながら農業で汗を流し、ゲストハウスプロジェクトに力を注いでいる。また、教育学部出身の観点から農業・漁業体験、アートイベントなど三浦市の学術的利用の将来性について試行中(神奈川県内初の農家民宿制度の導入も検討中)。




【ゲストハウスプロジェクトin Misakiレポート概要】

実施日:2015年10月11日(日)・12日(月祝)
実施場所:浜諸磯の家(仮称)
参加人数:スタッフ(菊地・出口・渡邊)ゲスト11名(男性6名/女性5名)
《スケジュール》
10/11(日)
15:00 宿オープン(先に来たい方はご利用いただけます)
18:15 チェックイン(手続きと宿の利用説明)と荷解き等
19:00 みんなで夕食づくり
19:30 夕食〜片付け
20:30 三浦市PR動画上映会
21:00 自由時間(入浴など)
23:00 家の庭で焚火タイム

10/12(月)
7:00 お散歩
9:00 神奈川新聞取材
10:00 BBQ準備
12:00 みんなでBBQ
14:00 片付け〜自由時間
16:00 解散


諸磯ハウス(Moroiso House)

1446130907
http://moroiso-house.jimdo.com
〒238-0224
神奈川県三浦市三崎町諸磯1831

* 記事は2015年当時のものです。ゲストハウスプロジェクトは終了している可能性もございます。